ユーコーラッキーグループ70th ありがとう70周年〜笑顔と元気の創造〜

座談会 前編

Theme 01!!

企業理念に込められた想い

本日は70周年記念ということで、過去を振り返りながら、これからユーコーグループがどんな道を
歩んでいくのか、未来を見据えた座談会にしたいと思います。
まずは基泰社長が入社して20年が経ちますが、この20年でどんな変化を感じましたか?

それはもう、20年前と比べると全く違う会社になったなあと。
私が入った頃は圧倒的なトップダウンだったから。会議は特にそうだったね(笑)。
会長と店舗のマネージャーの会話が一対一で続いていく。みんなで意見を出し合って決めていくという感じではなかったね。
しかし1996年から新卒採用を始めて、若い人たちの意見を取り入れていくことでどんどん変化が起きていった。今となってはほとんど何にも残っていないんじゃないかっていうくらい大きな変化が起こったと思う。

新卒採用がひとつの転機だった。

ええ。私が入社した当時、ユーコーが同業他社に比べて優れていたと思うのは、組織としてしっかりと
部署が分かれていたこと。

業界の中でも先駆けた試みで、この体制が私たちの強みだったんじゃないかと。
だからこそ20年存続でき、今でも成長し続けられる基盤になっていると思います。

「基盤」という言葉が出ましたが、「笑顔と元気の創造」が企業理念として社内で具体的に動き始めたのは
2008年の創業60周年の時
でしたね。社長と共に理念をまとめた副社長はこうして10年が経った今、
目指していたことが実現できていると思われますか?

難しい質問ですね。
理念が完成したからそれで良いかというわけではありませんが「これはダメ」・「これは良い」と社内で
価値観がはっきりと共有できている
ことは、大きな成果ですね。
今は会議をしていても昔とは違って笑顔の人も多いし、お客様はもちろん、取引先の方や同僚など
自分の周りの人達を笑顔にするために何かできることはないかと考える雰囲気が広がってきていると思います。

実は12年前くらいに経営に携わるようになって、会社の中身を色々変えようと副社長と一緒に
1年くらいかけて「中期経営計画」を作った
んだよね。
その過程の中で私たちが求める会社って何なのかを徹底的に話し合った。そこで生まれたのが
基本理念の「笑顔と元気の創造」であり、考動規範である「7つの考動」だった。
会社を運営していく上で根本的に必要なことって笑顔と元気だと思ったし、それだけあれば
きっと会社は良くなると確信していた。

採用活動をしていると、この企業理念に学生さんからの反応がすごく良いです。
今の学生さんは社風だったり、自分に合いそうな会社かどうかといった所を重視される方が多いので、
「笑顔と元気の創造」といった企業理念を持つ会社
だということに入り口として何か感じてくれているのだと
思います。

Theme 02!!

現場で求められるものの変化

先程社長から新卒採用が会社の変化の大きなきっかけになったというお話がありましたが、社歴の異なる
久保部長・森マネージャー・黒田アシスタントマネージャーはご自身の過去を振り返ってどうですか。

そうですね。当時は入社時にキャリアプランについてはよく発破をかけられていました。
「3年で幹部、3年でマネージャーになれなかったら辞めた方がいい」と、煽られながら入社したので
同期はみんなライバルだと感じていましたね。当時は厳しい競争の時代でしたから。
ブロック制になっていなくて、まだ単店経営だったんです。新卒だろうがベテランだろうが、
「どっちが数字を出せるか」「どっちが良い店舗の担当になるか」と会社の中では誰もが競争相手でした。

私たちもキャリアプランに惹かれて入ってきた世代なんです。
3年で店長になるためには同期は全員ライバルだと思っていました。
それこそ講習会の順位や店舗でどう評価されるかを意識したり、どうやったら自分の名前をみなさんに
知っていただけるか。そんなことを考えながらガツガツやっていましたね。

私の世代はまたちょっと雰囲気が違っていて、同期はライバルというよりも、みんなで協力してやろうという
空気が新入社員研修のときからありました。

「元気にやってるか」と気に掛けて声をかけ合ったりしていました。店舗においてもブラザーシスター制度が
取り入れられて先輩がもっと積極的に後輩の面倒を見るようになるなど、
「ライバル」から「チーム」に意識はどんどん変わってきていると思います。

この10年を振り返ってみても、現場で求められているものもかなり変わってきていると思うのですが
どう考えていますか。

パチンコ店というのはどのお店に行っても同じ遊技台を置いているので、どれだけ一人ひとりのスタッフが
多くのファンを作れるかが勝負だと思います。
そのためには、お客様とコミュニケーションを上手く取ること
ですよね。そこが一番大切なので、従業員が
楽しく働くためにどうしていくかを考えていくのが自分の大事な役目
だと思っています。
スタッフが持っている力を存分に発揮できる環境を作っていきたいです。

この10年がそうであったように、社会環境やお客様が求めるものというのはどんどん変化していくと
思っています。

それに対応していくためにもパチンコ店という固定概念に縛られることなく、他の業種やグループ会社の
飲食事業やサービス事業から取り入れられるものは全て取り入れたいと思っています。
その結果としてお客様に来店して頂けると会社も潤うし、従業員のやりがいのアップにも繋がり、
従業員一人ひとりが幸せな人生、やりがいのある人生を送れるんじゃないかと。
上司として部下の人生に、仕事を通してどう良い影響を与えていくかをいつも考えています。
大げさかもしれませんが、彼ら、彼女らの人生を背負っている身だと思っているんです。
「企業理念」と「7つの考動」をベースにお客様に何ができるのか。それを一番に考えています。

私が入社した頃はどの店舗も自然とお客様が来てくださるというとても恵まれた時代だったので、
現場ではどうやって人の動きをスムーズにすることを常に考えていました。
ところが時代は変わってたくさんの競合店の中からお客様に選ばれなくてはいけなくなっている。接客でも、
見た目の良い綺麗でスマートなサービスだけでなく、お客様一人ひとりと向き合う時間を増やしながら
コミュニケーションを図り、安心感や親しみやすさを感じて頂く必要がある。
従業員も「体力勝負」から「人間味」や「思いやり」や「頭の回転」が求められるようになってきています。ハードルは高いかもしれませんが、競合店に差をつける大きなチャンスだと考えています。

永江カウンターマネージャーはどんなところに会社や仕事の変化を感じていますか?

社長が仰っていたように昔はトップダウンで指導が厳しい時もありました。
お客様がとても多く、稼働率も高かったので「効率重視」でどれだけ早く・上手に仕事をまわせるかという
意識が強かったと思います。
しかし今は「お客様のために何ができるか」を考えた上でサービスを工夫したり、コミュニケーションを
積極的に取るなどスタッフの考え方は大きく変わってきましたね。

また会社が女性の働きやすさを意識して労働環境改革に取り組んできた結果、いろんなことが
変わってきました。 産休・育休の制度は社員だけでなくアルバイトも利用できるようになったし、スタッフからの
要望によって健康診断で婦人科検診が受けられるようになるなど女性にとって優しい環境になったと思います。

カウンターマネージャーという役職ができて、女性スタッフが業務のことだけでなくいろんなことを
相談しやすくなったと
聞いています。

Theme 03!!

グループ事業の拡大

ここからはパチンコ事業以外についてお聞きしたいと思います。
「心・技・体 うるふ博多」・「港屋」など飲食事業を担当している伊豆課長代理はどんなことを
目標にしていますか?

私たちがグループとして考えるところは企業理念が答えだと思っています。
今の仕事は飲食業というよりもサービス業だと自分は捉えています。
食を通してお客様にどんな風にハッピーになっていただくか、それを常に考えて最高の空間や料理を提供し、
他店とは差別化を図ることで満足度向上に繋げています。
食を通してリピーター、ファンになってもらうことが最終目的ですね。

最も喜びを感じる時やパチンコ業界にも取り入れたら良いと思うことは何でしょう?

喜びを感じるのはスタッフが楽しく働いていることですね。
スタッフが楽しく仕事をして、「美味しかった」「また来るね」というお客様の言葉に繋がると
モチベーションが高まるのではないでしょうか。シンプルなことですけど。
簡単に取り入れられるかは分かりませんが、接客をする際に一つ先読みしたサービスをすることが
プラスに働くと思います。
お客様が何を求めているのかを考える習慣を持つことが大事で、先読みしたサービスをすることによって
お客様に気持ち良く帰ってもらえるんじゃないかと思います。

「半水盧」は雲仙の高級旅館として先日JTB「小規模旅館部門」の最優秀を獲得しましたね。
成瀬副部長はどんなことを大切にしていますか?

当たり前ですがお客様に満足して頂くことです。しかし満足というのは限定要因がありません。まずはお客様をお迎えするための準備ができているかどうかを大事にしています。
しっかりとした準備があって初めて満足して頂けるサービスができるのですが、ただ準備ができて減点がないというだけでは、まだまだ物足りないと思っています。お客様が一泊二食の長い時間を過ごしていただく中で、
どれだけ満足して頂けるか、そして感動して頂けるかを常に考えています。

私共で通常行っているサービスでも、他の宿泊施設がやってないもので感動して頂けるものがあるとすれば、
それは先輩たちの積み重ねによるものです。
サービスの量を増やしていくにも限度がありますので、時代にあったおもてなしを限られた時間の中で
提供していくことが大事かなと思います。

「S&Eゴルフ」で働く中川課長が大切にしていることやスタッフに気を付けさせていることは何ですか?

ゴルフ場に来られるお客様はある程度のロイヤリティや地位を持った方が多いので言葉遣いや
一つひとつの対応を繊細に行うことが大切だと思っています。

スタッフにはいち早くお客様の様子に気付くことを意識させています。お客様が言いだしにくそうなときは
すぐに駆け寄ってきちんとコミュニケーションをとる。フロント、レストラン、スタート室など、
お客様と触れあうところでは常に一人ひとりに目を向けるよう指導しています。

ゴルフ場はお客様が自然と来てゴルフをして帰る場所じゃない。
お客様の細かいところまで気付くゴルフ場とそうでないゴルフ場とではどう差が出てくると思いますか?

セヴンヒルズの近くにもゴルフ場はいくつもあります。
些細な気遣いの積み重ねで選択肢に残れるかどうかに違いが出てきて、その後のリピーター数も変わるんだと
思います。
お客様が自然に来て下さるからといっても、ちょっとでも心に残るようなゴルフ場作りが
大切だと思って取り組んでいます。

ここまではユーコーラッキーグループのなかでも一般のお客様を相手に商売している事業、
BtoCの話をしてきました。
リサイクル事業の「ユーコーリプロ」はBtoBですが、橋本さんは今までの話の中で何か違いは感じましたか。

お客様第一目線というのは変わりません。
ただユーコーリプロは全国のホール、メーカーがお客様なので、どうしても物理的な距離を感じてしまうことが多いんですね。「福岡だから遠いよね」と思われないように、まずは足を運ぶことをリプロでは
大事にしています。

何かあったらすぐに行く。会って顔を見合わせて話せば要件以外にもプラスαで何かご相談を頂くことも
ありますから。

リプロは昨年4月に基泰社長に交代し、企業理念を「リプロ基準で繋ぐ」に策定しましたね。
理念が決まった経緯やこれから目指すものを教えて下さい。

私は入社9年目ですが、今まで品質環境方針はありましたがリプロとしてどういう方向に行くか、何を目的にやって行くのかはあまり明確ではなかったと思います。
企業理念を設定したことで繋ぐためには何をすべきか、どういう差別化が必要かを考えるようになってきて
いますし、みんなの行動や考え方が一つになってくる可能性をすごく感じている
ところです。
「リプロ基準」って何ですかと聞かれる時もこれから皆さんで考えて作っていくものだと従業員には
伝えています。私達が仕事させて頂いたお客様が「これがリプロ基準なんだ」と感じて頂けるように
したいです。
業界だけにとらわれないで、日本中・世界中に影響を与えられる企業になりたいというのがゴールです。

副社長はリプロの理念作りにも携わられたそうですが、想いを聞かせて下さい。

リプロはリサイクル事業をしているんだけど、働いている人の認識が機械の処理で終わっている。
でもそれは手段であって、目指すべきものは機械の処理をした後に生まれるもの、例えばCo2の減った世界であるとかそういったことだと思う。
まずはみんなが「リサイクル事業として働いている」という自負を持って欲しいというのが
一番の取っ掛かりになったところかな。
グループ内でも機械の処理にしか興味がない部分がまだまだ強いので、そうではなくてリサイクルとして
何か貢献しているという認識を持って欲しいです。

飲食店や旅館、ゴルフ場などここ10年でグループ事業が増えています。
社長としてはどう考えていますか?
新規事業を担当されている副社長としては、新しい事業に取り組んでいく理由とかありますか?

現会長が、社長を私にバトンタッチすると意思を示されたとき、中期経営計画を作りました。
会長は業界でも有名な営業の天才で、数字に関しては店長より詳しかった。

私には会長と同じことはできません。だって、凡人なんです(笑)
でも、幸いなことに私には弟がいる。そして優秀な新卒社員がどんどん入ってきてくれる。
そんな状況だったから、「一人でできないものはみんなでどうにかしよう」と思えたんですね。
だから、私が大事にしているのは「みんなが話せる状態にすること」。
トップダウンはダメ、みんなの意見を聞いた上で判断をして、決断する時にも下の意見もしっかり聞く。
そんな会社にするべきだと思っています。

自分と同じ考え方を持つ信頼できる人間をきちんと配置すれば、いくら事業が多岐に亘っても問題ない。
飲食事業であれば副社長が見る、ゴルフ場であれば誰が見るというのが出来ているので安心している。
責任を持ってやらせるのが大事だなと思うね。

基本的には本業であるパチンコ業と違う業態をやることで生まれた全ての価値観をフィードバックさせて
他のホールとは違う価値観を持つ。
その中でユーコーがパチンコ業として成立していくことが望みであり、
あって欲しい姿かな。
数字はどの事業も順調という訳ではないけれど、儲けだけ考えればパチンコ業だけやっていれば良いし、
もっと言えば不動産業をやっておけば一番楽だったりするんで。そうじゃない選択をしているのであれば、
業態に制約をかけることなく様々なチャレンジを行い、いろんな価値観を模索していくべきではないかなと
考えています。

ありがとうございます。
最後のグループ事業についての社長や副社長のストレートな考えは普段はなかなか聞くことができませんので、参加者の皆さんもいろいろ考えるところがあったのではないでしょうか。
前半では過去を振り返りながら、ユーコーグループの大きな変化や皆さんが大切にしてきた想いや考えを
伺ってきました。だいぶ緊張もほぐれてきたと思いますので、後半では仕事のやりがいや目標、
今後どのような会社にしていきたいのかなど、これからのユーコーグループを見据えた
未来志向の話が聞ければ
と考えています。
(後半へ)

座談会後編のひとコマ

座談会後編へ

座談会後編は近日公開予定です。
今しばらくお待ち下さい。